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Terastyle

HD DVDとBlu ray Discドライブが発売

3月31日にDVDの次世代企画であるHD DVDの初号機が東芝から発売された。
型番は、「HD-XA1」、実勢価格は9万円弱。
また、松下からは、PC内蔵用のBlu-ray Discドライブを6月10日に発売することが発表された。I/Oデータの外付けドライブも発売予定。
DVDの次世代企画は、Blu-ray Disc(以下BDと記す)とHD DVDという2つの企画が競合する形となっている。

Blu ray Discとは、ソニー、松下電器産業など9社が共同策定した、書き換え可能な大容量相変化光ディスク、いわゆる「次世代DVD」の規格である。
記録容量は最大27GB(DVD約6枚分)、データ転送レートは36Mbps。
12cmのディスクだが、記録密度が高いため、カートリッジに入れる使用になっている。PC用ドライブでは、通常のディスクとなっている。
主に民生用の映像記録用途にフォーカスした規格で、著作権保護機能の実装により、ディスクにシリアル番号が記録されている。
映像記録方式はMPEG-2が予定されている。
DVDディスクとの互換性はないため、BDプレーヤでDVDディスクを再生することは現状ではできない。
だが、BDは、大容量という特徴を持っている。
今年の11月発売予定のPS3には、このBD再生機能が搭載されることになっている。
また、PC用として書き込みのできるディスクの企画としては、BD-Rの1層(25GB)、2層(50GB)、BD-REの1層(25GB)、2層(50GB)がある。
BDプレーヤではDVD再生はできないと書いたが、このPC用ドライブではDVDメディアの書き込み/読み込みもサポートされている。

HD DVD(High Definition DVD)とは、DVDフォーラムが策定したDVDの次世代企画。
東芝とNECが共同提案した。
HD DVD規格はAOD規格にほぼ準拠している。
読み取りには波長405nmの青紫色レーザーを使い、読み出し専用のHD DVD-ROM規格では片面単層で15GB、2層で30GBの記憶容量を持つ。
現在審議中の書き換え可能型規格では、片面単層20GB、2層で40GBとなる予定。
NEC、東芝や富士通からは、HD DVDに対応したPCが発売されている。
また、マイクロソフトのXbox 360への搭載が予定されていたが、開発の遅れのために外付けドライブでの対応となっている。

このように、2つの企画を見てみると、一見違いがわかりにくい。
初めはBDはDVDとの互換性が無いのでどうなんだということがささやかれていたが、今はPC用ドライブではDVDにも対応している訳で、それをふまえるとHD DVDの利点があまり見えてこない。
Xboxの日本での普及の遅れを考えると、このゲーム機からHD DVDを広めるという図式は成り立ちにくい。
それで、BDプレーヤがDVDにでも対応すれば、もうHD DVDの魅力が無くなってしまうのではないだろうか。
少し前までは、私はHD DVDが普及すればいいなとか思っていたのだが、この状況を見るとHD DVDが勝ち残るにはかなりの市場へのアプローチが必要だろう。
でも、未だにDVDディスクの規格が複数あってややこしいことを考えると、DVDの次世代企画は早めに一本化してくれた方がユーザーに取ってはありがたいのかもしれない。
個人的には、映画業界のBD指示と秋頃に発売されるPS3の効果も手伝って、今回は、BDが生き残るのかなぁと思ったりしている。

もう1つの方向性としては、BDとHD DVD両企画を指示する企業も増えてきており、両企画対応のプレーヤが増えることも予想される。

最後に余談になるが、DVDや次世代企画での音声に関しては、スピーカーなどの環境がしっかりしていないとあまりその恩恵を受けられない。
うちの場合でも、5.1chなんて環境はない訳で、そういった環境が整えられなければ大容量になってより高品位なデータを生かせない。
やはり、この次世代企画は、高画質化という利点が大きいといえるのではないだろうか。
そういった意味で、私のような視覚障害者に取ってはそれほど魅力的には写らないといっていいのかもしれない。
by terax0211 | 2006-04-24 10:57 | PC全般